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2016年7月 5日

沖縄ラジオ界の長老がマイクの前から………

沖縄のRBCラジオで日曜日の夜にナツメロDJ番組を担当していた元RBCアナウンサーの仲地昌京さんが、6月26日の放送を最後にレギュラー番組を卒業しました。
番組はその名も『こんばんは!仲地昌京です』。放送時間は年によって変わってきましたが、今年度は毎週日曜日の午後7時から10時までの3時間、仲地さんがワンマンスタイルで懐かしいヒット曲の数々を、視聴者からのリクエストを交えながら放送してきました。
仲地さんはエフエム沖縄の前身で、米国の宗教法人が運営していた極東放送を経て昭和37年にRBCに入社、技術職志望でしたが、極東放送の試験管から「アナウンサーに向いている」といわれアナウンサーとなりました。昭和38年の“みどり丸沈没事故”、昭和48年の“琉球海運ビル陥没事故”など、県民に衝撃を与えた事故の現場の最前線で取材をし、昔のテレビの人気番組『オキコ・ワンワンチャンネル』(のちの『100万人の大合戦』)では、後にアイドル歌手南沙織を経て写真家の篠山紀信さんに嫁いだ内間明美さんと司会をしていました。そして、ラジオ番組『ナツメロ沖縄50年』では、渋い声と沖縄方言を交えた“仲地節”を聞かせました。
その仲地さんも御年80歳。定年退職となった平成7年10月から始まった番組も20年を超える長寿番組になり、80歳になったのを機に番組をやめることになりました。
最終回当日の26日には、後輩の田久保諭、箕田和男両アナウンサーの番組にゲスト出演した後、午後7時、いよいよ仲地さんのラストランが始まりました。番組には同僚や後輩アナウンサーたちが駆けつけ、20年余り続いた番組の終了を惜しみました。同じ日曜日の夜にテレビで放送されていた『アップダウンクイズ』(22年間)、『さんまのスーパーからくりTV』(22年6か月)には及びませんでしたが、沖縄のナツメロファンに支えられた番組でした。仲地さんはこれでレギュラー番組は“卒業”するものの、これからも生きている限りアナウンサーをつとめたいと言っていました。
来週7月3日からは、元RBCアナウンサーの小山康昭さんが番組を引き継ぎ、タイトルも『こんばんは!小山康昭です』に変わります。その小山さんも5年前にRBCを定年退職、御年65歳。仲地さんのように20年間も続けることはちょっと難しいとは思いますが、1年でも長く、多くのナツメロファンに愛される番組として続けられることを期待しましょう!
その翌日、沖縄芝居の大御所として知られる女優の北島角子(きたじま・すみこ)さんが、昭和38年の番組開始当初から53年間出演していたRBCラジオの長寿番組『民謡で今日拝なびら(ちゅううながびら)』を降板しました。北島さんは月曜と水曜日に出ていましたが、3月から体調不良のため出演を見合わせていました。この日の放送で北島さんは事前収録した約2分間のコメントの中で、「おしゃべりには、自分自身がそのまま出る。それが皆さんに受け止められたのかと思う」などと振り返り、「長い間応援してくださったと思う。ラジオを聞いてくださる方は家族と同じ。」と感謝しました。
『民謡で今日拝なびら(ちゅううながびら)』は昭和38年2月4日に『お国言葉で今日拝なびら』としてスタート、北島さんは第1回の放送から54年間の長きにわたりレギュラー出演していました。現在、番組は月曜から金曜日の午後4時からの生放送。平成23年4月からは、株式市況と競馬中継を中心に放送している“ラジオNIKKEI”を通じて全国に放送されるようになりました。おそらく、番組宛には長年番組に出演していた北島さんの声がもう聞けなくなるのは残念だというようなハガキが全国から殺到していることでしょう。
番組で長年のパートナーだった上原直彦さんも御年77歳、そして共演者の八木政男さん(“やぎ”ではなく“はちき”と読むそうです)も御年85歳。そして北島さんも同じく御年85歳。半世紀以上の長きにわたり沖縄の民謡ファン、そして全国の沖縄ファンにも愛されてきたこの番組にも、いよいよリニューアルの波が打ち寄せてきそうです。
東京でも動きがありました。東京のTBSラジオで30年間続いている『大沢悠里のゆうゆうワイド』が、3月までの平日午前8時半から午後1時までの放送だったのが、4月から土曜日の午後の週1回の放送に変わりました。また、月曜日の夕方に放送されていた永六輔さんの『六輔七転八倒90分』も6月いっぱいで廃止、長年にわたりTBSラジオを支えてきた永六輔さんもついにTBSラジオから姿を消すことになりました。仲地さん同様独特の語り口でリスナーを楽しませてくれた永六輔さんも御年83歳。RBCラジオでも放送されていた『永六輔の誰かとどこかで』でも、沖縄のリスナーにその語り口を披露し、またかつては那覇市の国際通りにあった小劇場“沖縄ジャンジャン”でトークショーをやってくれましたが、3年前にRBCラジオでの放送は打ち切られました。
これまでラジオの世界で活躍してきたベテランパーソナリティーも、年齢と病には勝てず、マイクの前から姿を消していきました。しかし、仲地昌京さんと北島角子さんは特番での登場という余地もあります。ラジオの世界のみならず、世代交代は必ずあるものです。そしてRBCラジオでも既に設置されている本島北部・先島地方に加え、本島中南部地方で“FMステレオ放送”へ向け検討が始まっているのです。

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