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2015年6月21日

風営法改正案が成立

パチンコ店やゲームセンターなどの営業を規制する『風俗営業等の規制及び業務の適正化に関する法律』(以下“風営法”といいます)の改正案が17日、参議院本会議で可決、成立しました。来年6月までに施行され、平成18年5月の前回改正以来、10年ぶりの改正となります。
今回の改正では、ダンス関連の営業の規制緩和に重点が置かれています。
これまでいわゆる“キャバレー”“ダンスクラブ”“ダンスホール”など、大音量の音楽を流して客に踊らせ、酒も提供するお店は、風営法で規制され、警察当局の許可が必要だったり、深夜0時以降の営業禁止、18歳未満の少年(以下“青少年”といいます)の終日入店禁止などの規制が課せられていましたが、今回の改正で、休憩中の映画館と同程度の10ルクス以上の明るさを確保した店は、“特定遊興飲食店”とされて規制が緩和され、指定された地域で24時間営業が可能となり、午前6時から午後10時まで(保護者同伴の場合午前0時まで)なら青少年の入店も可能となります。(ただし、都道府県条例で規制がかけられます。)また、“ダンスホール”“ダンス教室”は、接待や飲酒を伴わないものは、規制対象から除外されます。
これに伴い、“パチンコ店”は4号営業に、“ゲームセンター”は5号営業に改正されます。
このほか、改正風営法では深夜営業禁止時間が現在の“午前0時~日の出まで”が“午前0時~6時まで”に変更になるほか、ゲームセンター営業の青少年の入店制限につき、次の条文が加えられます。
「都道府県は、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があるときは、条例により、特定遊興飲食店営業及びゲームセンター営業を営む者が午前6時~午後10時までの時間において、青少年の入店を禁止、もしくは青少年の入店に際し保護者の同伴を義務付ける、その他必要な制限を設けることができる。」
これまでゲームセンター営業は、多くの都道府県が16歳未満の少年について午後5~7時まで、17歳、18歳の少年について午後10時までに制限され(沖縄県は18歳未満午後8時まで)、それ以降は保護者同伴でも立入禁止となっています。これについて、営業者側は保護者同伴に限り、16歳未満は午後10時まで入店できないかという要望が出ていました。一方で、北海道や新潟市などのように、ゲームセンターやカラオケボックス、インターネットカフェ、漫画喫茶などを“非行の温床”どころか、“学力低下の温床”として生徒指導連絡協議会の指導により、時間帯問わず中学生以下の児童生徒のみでの入店を禁止し、保護者の同伴を義務付けているところもあります。また、メダルゲームコーナーにおいては、事業者の自主規制により、中学生、高校生が学生服(学校の制服・体育着など)着用での入場・遊技を禁止しており、また、青少年のメダルゲーム遊技に際し保護者の同伴を義務付けており、店舗によっては店舗側の要請を受け特例として警察の補導対象とするところもあります。
というのも、文部科学省当局が数年前の“ゆとり教育”による学力低下の反省を受け、カリキュラムの見直しや毎年4月に全国の小学6年生と中学3年生全員を対象に行う全国学力テストの導入など、学力向上一辺倒に走っています。中でも全国学力テスト対策では、都道府県単位、市町村単位、学校単位で得点競争が行われており、まだ小学5年生と中学2年生である1月から学力テスト対策授業が行われており、また、3月からは通常の授業をすべて変更して学力テスト対策演習とする学校もあるといいます。加えて、小学生高学年から中学生にかけての思春期に差しかかった子どもたちにとって、「学力をつけ心身鍛練のための貴重な時期であり」、こうした貴重な時期にゲームセンターやカラオケボックスなどで遊んでいることを“不良行為”として取り締まるべきという風潮も見受けられます。
このように、教育委員会が児童・生徒の健全育成に対し厳しい姿勢を取っている地域では、風営法施行条例や青少年健全育成条例によって、夜間・深夜だけではなく昼間でもゲームセンターやカラオケボックスなどについて、中学生以下の児童生徒の入店を厳しく制限、加えて教職員、少年育成センターによる指導・注意にとどまらず、警察当局により不良行為少年として取り締まるべきだという意見も多くなりそうです。
全国一律で適用される法律の改正が決まりましたが、今後施行されるまでの1年間の間に、各都道府県で施行条例が決められることになりますが、学力低下、さらに思春期という“大事な時期”に“ギャンブル依存症”となるおそれがあるという昨今の状況から、今回の改正を機に、勉強と部活動に専念させるために、中学生以下の児童生徒は昼夜問わず保護者の同伴無しではゲームセンターやカラオケボックスなどへの出入りを条例で禁止するところが出る可能性もあります。(参考までに、現在ゲームセンターへの入店制限で最も厳しいのは、岐阜県の“16歳未満・午後5時まで”です。)今後、各都道府県での施行条例改正の動向にも注目したいと思います。

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2015年6月 5日

また一人、伝説の司会者が逝く。

1970年代、FUJI-TVのクイズ番組『クイズ・グランプリ』の司会を務めた俳優の小泉博さんが、5月31日に間質性肺炎のため東京都港区の病院で亡くなりました。88歳でした。
小泉さんは慶応大学卒業後NHKにアナウンサーとして入局、その後、昭和26年に東宝3期ニューフェイスに合格し、映画『青春会議』で主演。そのほかゴジラ映画にも出演していました。そして大阪で万博が行われた昭和45年、『クイズ・グランプリ』の司会者に起用されました。
『クイズ・グランプリ』は平日・土曜日、午後7:30からの15分番組。その次の旭化成グループ提供のトーク番組『スター千一夜』とともにゴールデンタイムとしては珍しい帯番組でした。クイズは、毎日5人が出場し、スポーツ、文学・歴史、芸能・音楽、社会、科学、スペシャル(毎日違ったテーマで出題)の6ジャンル×5問、合計30問を早押しで競います。得点は10点から50点まで10点刻みで5段階。30問のどこかに2か所“チャンスカード”を偲ばせこれを引くとその解答者だけに解答権が与えられ持ち点をかけて正解すれば得点倍増という逆転チャンスです。こうして最高得点者が勝ち抜け、これを月曜日から金曜日まで行い、最後の土曜日に“チャンピオン大会”が行われます。“チャンピオン大会”は、“スペシャル”が“ノンセクション”になり、得点が通常の2倍、20点から100点までの20点刻みとなり、チャンスカードはありません。ここでの最高得点者が『NHKのど自慢』でいう“今週のチャンピオン”となって2週間のヨーロッパ旅行を獲得する、というものでした。また、折に触れてこども大会や高校生大会なども企画され、昭和54年の高校生大会ではのちのクイズ番組の常連となる道蔦岳史さんが優勝しました。
昭和49年3月に土曜日の放送が廃止になり、また、野球中継のために番組休止になって飛び飛びになるなど編成の考えも変わり、またルールも変わりました。末期にはペアで出場して3日間勝ち抜くとヨーロッパチャレンジクイズに挑戦してこれに正解してヨーロッパ旅行を獲得するという時期もありました。番組は昭和55年12月にひっそりと終了。その後、漫才ブームに便乗した明石家さんま司会の『クイズ漫才グランプリ』、そして歌舞伎俳優・片岡孝夫さんを司会に迎え『逆転!クイズジャック』と続きましたが、昭和56年9月、FUJI-TV開局以来続いていた『スター千一夜』とともに廃止。ゴールデンタイムの帯番組は廃止されました。
番組前後に流れる提供スポンサーのCMを除くと12分間の番組、その中で30問を競うとあって番組の進行はスピードと速いテンポが求められました。問題を読み終わったあと2秒以内に答えないといけないというルールもありました。こうした中で、当時のFUJI-TVのプロデューサーはNHKアナウンサー出身で速いテンポを求められるクイズ番組を仕切れるということで、小泉さんを司会者に起用したものと考えます。
小泉さんは俳優として、『ゴジラ』や『サザエさん』『次郎長三国志』などの映画に、また昭和57年に放送されたNHKの大河ドラマ『峠の群像』などにも出演しましたが、私としては小泉さんは『クイズ・グランプリ』の司会者というイメージが感じられます。当時は私は小学生でしたが、父親やおばあちゃんといっしょにこの『クイズ・グランプリ』を見ていました。
「はい、消えた!」という司会ぶりで人気を集めた『なるほど!ザ・ワールド』の司会者だった愛川欽也さんや、北海道・富良野の大自然を舞台に描かれた不朽の名作ドラマ『北の国から』を制作した中村敏夫プロデューサー、そして小泉博さんと、FUJI-TVの歴史を支えてきた人物が相次いでこの世を去りました。そのFUJI-TVは、「何をやってもダメ」な状態が続き、本格的デジタル放送対応番組としてこの春登場した『水曜歌謡祭』も、6月3日放送分は最悪の3.8%に低迷しています。
小泉博さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

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