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2012年12月15日

TBSラジオを支えた小沢昭一、がんに死す。

昭和48年から40年間にわたりTBSラジオの番組『小沢昭一の小沢昭一的こころ』で名調子ぶりを発揮してきた、俳優の小沢昭一さんが10日午前2時頃、前立腺ガンのため東京都内の自宅で亡くなりました。83歳でした。
『小沢昭一の小沢昭一的こころ』は、昭和48年1月5日、若山弦蔵さんがパーソナリティーを務めるTBSラジオの夕方の情報番組『お疲れ様5時です』(昭和58年に番組開始時間が午後4時30分に変わり『若山弦蔵のTOKYO DIAL 954』のコーナーとしてスタート。トヨタ自動車がスポンサーになり、平日の午後5時台に全国のラジオ局を通じて放送されていました。
番組は、山本直純さん作曲の、三味線と口笛を使用したテーマ曲が流れる中、元TBSアナウンサーの藤田恒美さんの
『小沢昭一の小沢昭一的こころ』きょうは「○○○について考える」。口演:小沢昭一、筋書き:○○○○、お囃子:山本直純。
というナレーションで始まり、小沢さんがテーマに沿ってトークを展開するものでした。
また、番組はトヨタ自動車がスポンサーになり、平日の午後5時台という退勤時間に放送され、電車の中でポケットラジオを使って、また車の中でカーラジオを使って聞いているリスナーをターゲットとしていることから、番組の後半には交通情報のコーナーが設定されていました。そして再び小沢さんが登場し、月曜日から木曜日までは「明日のこころだぁ!」、そして金曜日は来週のテーマの予告を行い「来週の○○○(来週のテーマ)のこころだぁ!」と雄叫びをして終わります。
1990年代後半になって、夕方のラジオ番組も報道性を必要とされてきたことから、小沢さんのコーナーを放送してきた若山弦蔵さんが降板、代わりに元山形放送アナウンサーの荒川強啓さんがパーソナリティーを務める夕方の新しい情報番組が始まりました。そして平成10年3月、それまで25年間にわたり『小沢昭一的こころ』を提供してきたトヨタ自動車も、新企画を求め新しいコーナー『うわさの調査隊』としてスタート。これに伴い『小沢昭一的こころ』はトヨタ自動車の提供を外され、10分間の番組となり、交通情報のコーナーもなくなり、また、関西地方のABCラジオでは番組そのものも打ち切られました。
現在この『小沢昭一的こころ』は、TBSラジオをキーステーションに全国28のラジオ局から月曜日から金曜日の毎日、放送されていますが、放送時間は局によってまちまちです。一番早く放送されるのが大分のOBSラジオで午前10時10分から、主な地域では北海道のHBCラジオで午後5時20分から、関東地方のTBSラジオで大沢悠里さんのワイド番組内、午後0時15分頃から、九州北部のRKBラジオで午後3時32分頃から、沖縄県のRBCラジオでは全国で一番遅く、午後9時50分から(今年の9月までは午後5時から放送されていました)、それぞれ放送されています。
昨年の5月13日に放送1万回目を迎え、1万回目の週のテーマは「一万回記念、万について考える」でした。
その小沢昭一さんも、長年前立腺ガンを患い、これが元で体調不良となり、今年の9月24日からは過去に放送された傑作選を放送していました。しかし、関係者の一日も早い復帰の願いはかなわず、12月10日の未明に帰らぬ人となりました。
小沢さんの死去を受け、TBSラジオでは10日のコーナーをお休みして小沢さんの追悼コーナーに変更し、永六輔さんや毒蝮三太夫さんが電話で生出演し、小沢さんの死を悼んでいました。そして『小沢昭一的こころ』の放送は、14日で終了となりました。
番組を放送していたネット局でも対応があり、沖縄県のRBCラジオではこの日、『小沢昭一的こころ』の放送を中止し、7時30分から放送していた前番組『団塊花盛り』を10時まで延長して放送しました。なお、RBCラジオでは24日~28日までの5日間、追悼番組を予定しています。
かつての提供スポンサーだったトヨタ自動車は、愛される車づくりを目指していました。その結実がロングセラーの大衆車“カローラ”、そして後の地球環境に配慮したハイブリッド車“プリウス”でした。一方でTBSラジオもまた庶民から愛される番組作りを目指し、その結実がこの『小沢昭一的こころ』をはじめ数々の名番組でした。
今月25日に61歳の誕生日を迎えるTBSラジオの歴史を支えたパーソナリティーがまた一人、この世を去って行きました。そして放送開始から40年、放送回数10,414回を数え、多くのリスナーに愛された『小沢昭一の小沢昭一的こころ』も、ちょうど40年となった今、姿を消すこととなりました。
なお、TBSラジオでは小沢昭一さんの追悼番組として『小沢昭一・明日のこころ』を29日午後8時から放送する予定です。
小沢昭一さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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