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2011年1月 1日

2011年―アナログテレビ時代の終焉、ついに“今年の話”に。

新年明けましておめでとうございます。
厳しい寒さの中で2011年の新春をお迎えのことでしょう。
さて、きのうの大晦日の『第61回NHK紅白歌合戦』、ご覧になりましたか?
昨年の紅白は、“歌でつなごう”をテーマに、連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』で漫画家・水木しげるさんの妻・布美枝を演じた女優の松下奈緒さんと、昨年発表した楽曲5曲すべてが年間チャート上位10曲にランクインした嵐の5人組の司会で進められました。
『ゲゲゲの女房』や大河ドラマ『坂本龍馬』など、昨年も数々の名番組を送り届けたNHKが、“公共放送”としての1年間の取り組みの集大成が問われる紅白歌合戦。昨年は紅白合わせて44組の歌手の歌声が披露されました。
『歌謡コンサート』や『SONGS』、『MUSIC JAPAN』など、NHKの音楽番組のスタッフが選りすぐった44組、その1組1組が、1年間のファンの声援に対しての感謝を込めて、NHKホールのステージで輝き、最高のステージを披露してくれました。
昨年の紅白の特徴は、新たに“ウタ♪ウッキー”という、オランウータンをベースにしたマスコットキャラクターをつくったこと。そしてもう一つは、総合テレビと衛星第2放送(いずれもデジタル放送のみ)の副音声で“紅白ウラトークチャンネル”として、“紅白応援隊”をつとめるテリー伊藤さん、関根麻里さん、水樹奈々さんと『NHKのど自慢』の司会でおなじみの松本哲也アナウンサーの“舞台裏話”を企画したことでした。ただ、昔の紅白で、2階席の実況席で金子辰雄アナウンサーさんがやっていたような形式なら話はわかるものの、“紅白ウラトークチャンネル”は不要だと思いますが。
そして紅白で最大の特徴は、デジタル放送の双方向機能を利用して紅組、白組どちらが優勢かという形で視聴者に番組の評価を問おうというもの。スタッフが苦労して集めてきた歌手という“食材”をどのように“料理”したかが、ホール内の16台のハイビジョンカメラの向こうの視聴者のリモコン操作による投票で評価されます。ここに“本格的デジタル新時代”に見合ったエンターテイメントの形を感じます。
井上啓輔チーフプロデューサーは、歌番組を通じて、人と人、NHKと視聴者を歌でつなぐというミッションを昨年の紅白という形にしました。44組の歌手の歌声、そして松下さんと嵐の5人組が話す歌とのつながりの話。さらには司会者が用意した企画、嵐の5人組はメンバー一人一人が日本中を旅に出てふるさと・ニッポンをデジカメ写真と歌で表現。松下さんは『ゲゲゲの女房』のテーマ曲『ありがとう』のピアノ演奏を披露するなど、そのそれぞれに、“歌の力”を感じさせられました。一年最後の夜に、NHKがテレビの電波を通じて、世界中を歌でつなぐミッションがここに繰り広げられました。
視聴者の審査の結果は、6年連続で白組に軍配を上げました。
また、昨年の紅白最大の目玉は、食道ガン治療のため芸能活動を休業していたサザンオールスターズの桑田佳祐さんが27年ぶりに紅白に出演することでした。サザンオールスターズ結成以来使用している原点の場所ともいうべき渋谷のビクタースタジオからの中継で、「それ行けベイビー!!」「本当は怖い愛とロマンス」の2曲を披露しました。嵐といきものがかりのステージで盛り上がっただけに、番組は最高潮に達したことでしょう。
785,000票あまりも寄せられた視聴者投票で寄せられた視聴者の声を反映し、よりよい番組作りに努力を続けるNHKの音楽番組スタッフの努力が、よりよい番組作りへつなげていった結果が、昨年の紅白だったと思います。
同じことは、昨年の12月29日、30日に放送された大河ドラマ『龍馬伝総集編』にもいえます。番組制作にあたって『もう一度みたい龍馬伝の名シーン』をホームページで募集、約2万件の応募があった投票をもとに、4部ごとに各1時間の番組に構成されていました。
『紅白歌合戦』終了15分後、平成23年が幕を開け、アナログテレビ放送が58年の歴史に幕を下ろすのがついに“今年の話”となりました。
NHKは、『紅白歌合戦』『龍馬伝総集編』など、視聴者参加を取り入れた趣向を充実させ、公共放送として“本格的デジタル新時代”に見合った番組作りに、今年もよりいっそうの努力を重ねてほしいと思います。

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