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2010年12月30日

M1GP、笑い飯の優勝で10年の歴史に幕

全国で自動車関連用品販売店のチェーンを展開しているオートバックスセブンがメインスポンサーとなっていた漫才の日本一決定戦『オートバックス・M1グランプリ』(吉本興業・朝日放送主催)の決勝がきのう26日、東京・六本木のTV-ASAHIのスタジオで行われ、笑い飯が9回目の決勝進出で優勝し、賞金1000万円を獲得しました。
今年のM1グランプリには、全国から過去最多の4835組がエントリー、8月の予選、12月の準決勝を勝ち抜いた8組と、決勝に先立って大井競馬場で行われた敗者復活戦を勝ち抜いた1組の計9組が出場、まず9組で700点満点の第1ラウンドが行われ、前年M1グランプリ優勝のパンクブーブーと、沖縄県出身のスリムクラブ、それに笑い飯の上位3組が最終決戦に臨みました。
審査の結果、7人の審査員のうち、4人が笑い飯に、3人がスリムクラブに投票し、笑い飯が最後のM1チャンピオンの座に君臨しました。
準優勝のスリムクラブにも、ダウンタウンの松本人志さんから「本当に僅差。スリム飯と書こうかなと思った」などと高評価が相次ぎました。インターネットでも、多くのファンから「スリムクラブのネタが面白かった」という評価が相次いでいました。今年は、興南高校の野球部が春の選抜・夏の選手権大会の両方で優勝しただけに、興南高校野球部につづけと、がんばっていたということで、今後の活躍が楽しみです。
視聴率は『フィギュアスケート全日本選手権・女子フリー』(FUJI-TV)など激戦区でしたが、関東地区で18.7%、関西地区で23.7%でした。
ところでこの『M1グランプリ』、10年の節目を迎えたことから、今回で“発展的”に終了することになりました。
『M1グランプリ』の大会委員長を務めた島田紳助氏は「視聴率も良く、やめることはないかもしれないが、一つの現象はきれいな形で10年で終わらせなければいけない。」と幕を引く理由を説きました。
『M1グランプリ』は、若手漫才の活性化を目的に、島田紳助さんの発案で平成13年に第1回大会が開催されました。
初代王者の中川家をはじめ、この大会から多くのお笑いスターが輩出。年々視聴率も上がり、NON STYLEが優勝した平成20年の第8回大会には、関東で23.7%、関西地区では35%を記録しました。
主催者の吉本興業は10回目の今年「才能の発掘という役割はある程度果たした」としてひとまず10年間の歴史に幕を下ろすこととなりました。FUJI-TVと渡辺プロダクションの『新春かくし芸大会』が、“スター”と呼べるタレントが少なくなったことやスポンサーがつきにくくなったという理由で今年47年間の歴史を閉じましたが、『M1グランプリ』の場合は、10年を区切りに新たな企画への変更と理解します。
吉本興業には今後、漫才に限定せず、落語など総合的な若手芸能コンテストを開催してもらいたい、しかも、上方芸能の発祥の地、大阪で開催してほしいと思います。
また、笑い飯のお二人には、なんばグランド花月でのM1復活を期待したいと思います。
また、もうひとつの主催者である朝日放送も、M1の終了は新たな飛躍への足がかりにしたいところです。
放送開始から41年の歴史を誇り、桂三枝さんの司会で今もなお愛されている『新婚さんいらっしゃい』、児玉清さんの司会で35年の歴史を誇る『パネルクイズ・アタック25』、神田正輝さんと向井亜紀さんの司会による土曜日朝の紀行番組『旅サラダ』、金曜日の深夜の放送でありながら高視聴率をマークする『探偵!ナイトスクープ』、31年の歴史を誇る朝のローカル情報番組のパイオニア『おはよう朝日です』、毎年夏に甲子園球場で開催される日本特有のスポーツ文化『全国高校野球選手権大会』、関西中が熱狂する『阪神タイガースのプロ野球中継』、なんばグランド花月で上演される『吉本新喜劇中継』など、関西では最強のラインアップがそろうABC。しかしそのABCは来年、大きな節目を迎えます。
54年間にわたって関西の情報や文化を発信してきたアナログ6チャンネルでの放送が、来年の7月に終了します。加えて来年、ABCは創立60周年の記念すべき年を迎えます。
ABCとしては、この『M1グランプリ』の終了を、本格的デジタルテレビ時代に向けた新たな上方文化の創造へ向けたチャンスだと捉えるべきだと思います。54年間にわたるアナログテレビの時代の中で、数々の人気番組を世に送り出してきたABCも、本格的デジタルテレビ時代を迎えるにあたり、高品質の関西の芸能・演芸番組を企画しなければならないと考えているでしょう。
しかも、ABCは、通信衛星を使った伝送実験から放送衛星による試験放送、実用化試験放送をとおして、夏の高校野球のハイビジョン放送に取り組んできました。現在はBSデジタル放送のBS朝日を通じて放送しています。ハイビジョンが日本のテレビ放送のスタンダードとなった今、ABCはその情熱を、関西の高品質のエンターテイメントの発信に注がなければなりません。
ABCは今後、吉本興業と共同で『M1グランプリ』に変わる新たな大型芸能企画を考えなければなりません。しかも、本格的デジタルテレビ時代に見合ったものを。『M1グランプリ』は東京が舞台でしたが、新しい企画は、正統派の上方芸能の発祥の地・大阪を舞台にしなければなりません。
54年間にわたるアナログテレビの時代の中で数々の人気番組を生み出してきた伝統を残しながら、本格的デジタルテレビ時代にふさわしい芸能・文化を全国に発信する。これが、“朝日放送株式会社”という一民間企業、一放送事業者に課せられた“責務”であることを、肝に銘じてほしいと思います。来年の元日、午後4:30から放送の『芸能人格付けチェック2011お正月スペシャル』、この番組が、60周年記念の一年の新たなスタートとなります。
10年間にわたり新世紀の関西のお笑いスターの発掘・育成の役割を果たした『M1グランプリ』。最後の王者となった笑い飯のお二人、1票差で準優勝に終わったものの沖縄県出身の漫才コンビとして検討したスリムクラブのお二人の今後の活躍と、吉本興業・ABCのこれからの取り組みに期待します。

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2010年12月26日

FUJI-TV『新春かくし芸大会』につづきRBC『民謡紅白』も…

今年FUJI-TVの『新春かくし芸大会』が終了しましたが、沖縄でも長らく新春の茶の間を賑わせた番組が姿を消すことになりました。
沖縄のRBCが半世紀近くにわたりラジオ・テレビで放送してきた『新春民謡紅白歌合戦』が、今年の48回をもってその長い歴史に幕を下ろすこととなり、来年の正月は、別の形の民謡番組を制作・放送することとなりました。
『新春民謡紅白歌合戦』は、沖縄が祖国に復帰する前の昭和38年に第1回が放送され、毎年、沖縄を代表する民謡歌手が紅組(女性軍)と白組(男性軍)に分かれて民謡を競演する番組でした。また、日本国内では沖縄県のみの放送ですが、沖縄県人が多く住むといわれる米国・ハワイ州や遠くブラジル・アルゼンチンなどの南米諸国の放送局にもテープでネットされて放送されていました。
今年の第48回目の放送は、1月2日の午後0:00から1時間54分の番組で、RBCの会社創立55周年とテレビ放送開始50周年を記念して、過去の民謡紅白の貴重なVTRの中から放送していました。
しかし、今年限りで『民謡紅白』をやめて、別の形の民謡番組を制作・放送することが、RBCから発表されました。RBCの歴史と共に歩み、戦後沖縄の民謡の歴史を支えてきた新春恒例の番組が、新春の茶の間から消えることとなりました。
その理由として、「公開収録を行うホールの借り賃が高くなったこと」「花形民謡歌手の高齢化」(昨年の12月24日には、民謡歌手の喜納昌永さんが他界。)「紅白対抗の形式が今の時代に合わなくなった」「提供スポンサーがつきにくくなったこと」などが挙げられます。今年の『民謡紅白』は、全国のVISAカードを発行するクレジットカード会社で組織するVJAグループがメインスポンサーとなっていましたが、番組内で放送されるCMのほとんどがスポットCMになっていました。これでは番組制作費の確保は困難といわざるを得ないでしょう。さらにラジオはもっと厳しく、平成14年に那覇市を放送エリアとするコミュニティFM局・FM21、FMレキオが開局、格安な放送料金を武器にしたことから競争激化となり、スポンサーの確保も困難になってきたようです。
来年7月、テレビのアナログ放送が終わります。あと数日で、“今年の話”となってしまいます。半世紀あまりにわたって日本の情報・文化を発信してきたテレビのアナログ放送の歴史とともに、『民謡紅白』もその長い歴史に幕を閉じることになったのです。
その『民謡紅白』の代替番組は『おきなわ春夏秋冬~海を越えた島唄』で、18日にRBCの4階ホールで収録が行われました。
沖縄では、5年に一度世界各地の沖縄県出身者が集う『第5回世界のウチナーンチュ大会』が来年10月に行われます。番組は、「移民県としての歴史の中から生まれた歌」をテーマに、登川誠仁さんを中心に11人の民謡歌手の歌をお送りする、というもので、1月1日(土)の午後4:30から1時間24分の番組となります。放送時間も縮小ですね。
半世紀近くにわたり、沖縄の新春の茶の間を楽しませた『新春民謡紅白歌合戦』、戦後の沖縄の民謡音楽の歴史と共に歩んできたこの番組の終焉は、沖縄民謡界の栄枯盛衰を物語っていることでしょうか?

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