『高校教師』から16年、今、TBSテレビは…
17日まで、沖縄のRBCテレビでは『高校教師』というドラマの再放送がありました。
女子高を舞台に、教師と女子生徒の“禁断の愛”を、野島伸司さんの脚本で描いたもので、平成5年に制作、16年前の作品です。
生物担当の教師を演ずる真田広之さん、英語担当の教師を演ずる京本政樹さん、体育担当の教師を演ずる赤井英和さん、生徒役では当時19歳だった桜井幸子さん、当時18歳でもうすぐ高校卒業だった持田真樹さん、そのほか、教育実習生を演じた、当時21歳の若林志穂さんも出演していました。
持田真樹さんが京本政樹さんにレイプされ、妊娠させられたり、桜井幸子さんが父親と近親相姦させられたり(父親役の峰岸徹さんは昨年亡くなりました)、終盤に来て、持田真樹さんをレイプした京本政樹さんが赤井秀和さんにぶん殴られ(元プロボクサーだった赤井さんの演技は迫力満点でしたが、かわいい持田真樹さんをレイプした以上は当然だったと思います。)、真田広之さんが父親役の峰岸徹さんを刺し殺して、自宅を放火、そして最後は列車の中で、真田さんと桜井さんが小指同士を赤い糸で結ばれて………という、どろどろしい展開の連続。森田童子さんの『ぼくたちの失敗』の主題歌も話題を呼び、最終第11話の視聴率は33%!にも達しました。
テレビドラマ終了後、この『高校教師』は、唐沢寿明さんと遠山景織子さんの主演で、劇場公開用の劇映画として制作され、公開されました。
10年後の平成15年、TBSテレビ・伊藤一尋プロデューサーはこの『高校教師』の2003年版を制作しました。放送期間は前回と同じく1~3月期、主題歌の森田童子さんの『ぼくたちの失敗』も前回と同じ。教師役には藤木勇人さん、京本雅樹さん、生徒役には上戸彩さん、蒼井優さん、ソニンさんが出演していましたが、あまり話題にはなりませんでした。
この『高校教師』が放送されていた平成5年当時は、インターネットもなく、携帯電話も大型の機種がほとんどで、今のようにデジタルカメラやインターネット接続機能などの多機能ものではありませんでした。この『高校教師』を通じて、平成5年当時の高校生の生活を垣間見ることができます。またハイビジョン放送も当時は衛星による試験放送で、ハイビジョン制作も実験的なドラマ制作しかありませんでした。このため、デジタル放送では画面の左右に黒帯が入りました。この『高校教師』の翌年の平成6年10月に、TBSは現在の放送センターが完成、11月からはTBS独自で、週1回5時間の実用化試験放送が始まりました。
あれから16年。今ではほとんどの高校生が携帯電話を持つようになりました。
桜井幸子さんは平成15年にフリーの音楽プロデューサーと一度結婚したものの2年4ヶ月後に離婚。最近ではNHKのドラマ『コンカツ・リカツ』にも主演していました。
持田真樹さんは、今年3月に放送された『愛の劇場』の最後の作品となった『大好き!五つ子』に出演していました。あの当時の女子高校生のかわいさは、34歳になった今も変わりません。
教育実習生の役で出演していた若林志穂さんは、『愛の劇場』の人気シリーズだった『天までとどけ』シリーズに長女役として出演し、アイドル歌手としては売れなかったものの、女優としてスターダムにのし上がりました。また、『水戸黄門』に通算5回出演(ちなみに持田さんも通算2回出演しています)、他局の2時間サスペンスドラマにもよく出演しています。平成11年には、ヘアヌード写真集も発表しています。
桜井幸子さん、持田真樹さん、若林志穂さん………16年前、『高校教師』で華やかにスポットライトを浴び、30代半ばとなった今もなお女優として輝き続ける彼女たちとは対照的に、番組を制作したTBSテレビは、すっかり“ブタテレビ局”となってしまいました。
今年4月1日、TBSの純粋持ち株会社化により、それまでTBSのテレビ放送の現業部門委託会社となっていたTBSテレビは、名実ともに“テレビ放送事業会社”となりました。
これをうけ、2日前の3月30日、TBSテレビは、

のキャッチコピーのもとに、報道・情報番組を重視した大幅なダイヤの改正を行いました。
若林さんが出演していた『天までとどけ』シリーズや、持田さんが出演していた『大好き!五つ子』シリーズなど、数々の話題作を世に送り出し、40年にわたり多くの家庭主婦層の絶大な支持を受けてきた『愛の劇場』と、昭和50年のMBS・ABCのネットチェンジ以来34年間にわたり大阪のMBSテレビと名古屋のCBCテレビが交互に制作を担当してきた『ひるドラ』、長年にわたり昼の時間帯を担ってきたこの2つの帯ドラマ枠をすべて廃止しました。このうち『愛の劇場』は、番組廃止と同時に、40年間にわたり番組のメインスポンサーを務めてきた大手日用品メーカーの花王をはじめ、提供スポンサー各社はすべて撤退となりました。
その上で、それまでの『ピンポン』と『2時っチャオ』を統合した形で、4時間の大型情報番組『ひるおび!』を新設しました。(私のほうでは、番組全体を午前11:00~11:30の“第1部”、午後0:00~0:55の“第2部”、午後1:00~1:55の“第3部”、午後2:00~2:55の“第4部”に分けており、RBCテレビでは午後0:00からの“第2部”から“第4部”までの放送となっています。)また、金曜日は第2部までの放送となり、午後0:55からは、ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』でもおなじみの俳優、えなりかずきさんをパーソナリティーに迎え、週末の気象情報を伝えるCBCテレビ制作の『えなりかずき!そらナビ』を、午後1:55からは板東英二さんをパーソナリティーに迎えたMBSテレビ制作の『バンバンバン』を、そして午後3:00からはMBSテレビからのネット番組『ちちんぷいぷい』を放送しています。
また、夕方のニュース番組も放送時間が午後5:50~7:50(このうち6:05~6:45はローカルニュース)に変更となり、全国ニュースの番組は、元共同通信社記者の後藤謙次さんと元TBSアナウンサーの小林麻耶さんをキャスターに迎え『総力報道!THE NEWS』としてスタートしました。
今回の大幅な改編に伴い、時刻出しも朝の時間帯(午前4:20の『カラーバー』から午前9:54の『はなまる』終了まで)だけ、しかもデジタル放送はCM放送中は表示せずとなり、昼と夕方の時刻出しもなくなってしまいました。
しかし、先の改編で新設された番組は軒並み低視聴率となってしまいました。
中でも、改編前から“魔の水曜日”といわれてきた水曜日は、10%視聴率を越えた番組はひとつもなく、水曜日全体での最高視聴率番組は午後4:00からの『水戸黄門セレクション』(過去に放送したものの再放送)の7.7%!という有様。特にひどかったのが『水曜ノンフィクション・関口宏モトをたどれば』。水曜夜9時から時間移動したどころか、スポンサーもつかず、放送局もTBSやHBC、RBCなど9地区でしか放送されませんでした。結局、6月3日放送分が2.8%!となり、次回の予告もあったものの急遽番組を打ち切り、森三中を司会に迎えた『激安バラエティ』に変更となりました。
そして5月の下旬には、番組を使って映画『ROOKIES・卒業』の宣伝が行われ、『関口宏の東京フレンドパーク2』と『中居正広の金スマ』で、『ROOKIES・卒業』の出演者を出演させた2時間スペシャルが組まれました。さらに日立グループ提供の『世界・ふしぎ発見!』でも、『ROOKIES・卒業』がらみの宣伝企画が組まれました。また、現在土曜日午後7:56に放送中のドラマ『Mr. BRAIN』も、5月23日の番組開始前には各番組で宣伝企画がありました。視聴者の間からは「あまりにも過剰宣伝ではないか?」という批判が殺到していました。
過去に『ありがとう』『女と味噌汁』『3年B組金八先生』など、数々の名作ドラマを世に送り続けてきたTBSテレビも、これでは、

と悪口をたたかれたり、低視聴率で打ち切られた『水曜ノンフィクション』の司会者が関口宏さんであったことから、大沢の親分と張本の親分に

と喝を入れられても仕方がないと思います。
そして私の手元に入ってきた情報では、昼の情報番組『ひるおび!』が、7月から午後1:55までの放送に短縮されるとのことです。番組制作費削減と称し、長年続いた昼の帯ドラマ2番組を廃止してまで、毎日4時間も情報番組をやるのは流す情報の質・量にも限界があったのでしょう。
企業グループの持ち株会社化を機に、また昨今の世界的大不況を背景に、開局以来最大級の大幅な番組の手直しを行ったTBSテレビ。今回の大幅な改編は失敗だったという声が各方面から相次ぎ、しかもアナログ放送終了まであと2年ちょっととなり、今後、デジタルテレビ時代へ向け、TBSテレビはどうなっていくのでしょうか?


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