風俗営業等に関するアンケート結果発表!
去る10月1日の未明に、大阪市浪速区の個室ビデオ店“キャッツなんば店”が放火され、16人が死亡する事件がありました。また、10月5日には、さいたま市大宮区の出会い系喫茶「モモカフェ大宮店」が売春防止法違反の容疑で摘発され、経営者と従業員計5人が逮捕されました。これらの事件を機に、風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律(以下“風営法”といいます)の改正の必要性が出てきました。
このブログでは、個室ビデオ店などを風営法で規制すべきかについてアンケートを行いました。その結果がまとまりましたのでご報告いたします。
Q1「今年10月の大阪・ミナミでの放火事件を機に、個室ビデオ店を風営法の規制対象とすべきかと思いますか?」については、

やはり大阪での放火事件を機に個室ビデオ店をアダルト作品の有無に関係なく法律で全国一律に規制対象とすべきという意見が多かったようです。
現行の警察庁の風営法解釈基準では「閲覧に供する作品の全部がアダルト作品である場合は風営法第2条第6項第6号で定義される“店舗型性風俗特殊営業・店舗を設けて営む性風俗に関する営業で、善良な風俗環境又は少年の健全な育成に与える影響が著しい営業として政令で定めるもの”に該当するが、“キャッツなんば店”はアダルト作品が閲覧に供する作品の約6割程度しかないため、風営法には引っかからない。」としていました。
しかし、“キャッツなんば店”は、収益性を高めるため、経営者の指示で、個室をより多く作って営業していました。利用客が料金を払わずに逃げるのを防ぐために窓もふさいでいたといいます。午後10時~翌日午前10時までのナイトパック料金1,500円という手頃な料金で、終電を逃したサラリーマンや就職に恵まれないホームレスなどの客層を取り込んでいました。しかし、消防法で定める防火基準に適合せず、今回の放火事件で、16人の死者を出す結果となりました。
今回の大阪での事件を機に、風営法の改正論議が出ることは確実だと思います。アンケートの結果でもうかがえるように、「アダルト作品の有無に関係なく個室ビデオ店を風営法で全国一律に規制対象とすべき」という声が出てくるのではないでしょうか?
もし、風営法での規制対象となりますと、個室ビデオ店を簡易宿泊施設として使用できなくなるだけでなく、深夜0時~翌日の日の出までの深夜営業が出来なくなるなどの規制を受けることになり、終電を逃したサラリーマンが簡易宿泊施設として利用できなくなるという不便もあります。
Q2「飲酒や喫煙など少年非行の温床になるおそれがあるカラオケボックス、ネットカフェ、漫画喫茶などの個室型店舗を風営法による規制対象とすべきだと思いますか?」については、

カラオケボックス、ネットカフェ・漫画喫茶ともに「風営法で全国一律に規制対象とすべき」「設備の状況により規制対象とすべき」という声が合わせて8票あり、ここでも全国一律の規制対象とすべきという意見が多く寄せられました。
カラオケボックス、ネットカフェ・漫画喫茶といった個室型店舗は、しばしば飲酒・喫煙、さらにネットカフェでは女性のヌード写真など有害情報の閲覧など不良行為がなされるおそれがあり、学校やPTAなどの教育関係者から“青少年の非行の温床”といわれています。各都道府県の青少年健全育成条例では、カラオケボックス、ネットカフェ・漫画喫茶などの深夜営業施設について、深夜の時間帯(沖縄県の場合午後10時~翌日の午前4時)に18歳未満の少年が利用することを禁止しています。現在のところ、一番厳しい基準を設けているのは、全国各地でボウリング場を中心とした大型総合レジャー施設を展開している大手娯楽施設事業者、ラウンドワンの地元・大阪府で、カラオケボックス、ネットカフェ・漫画喫茶、ボウリング場について、午後10時~翌日の午前5時までの時間に18歳未満の少年が利用することを禁止しているほか、午後7時~10時までの時間に16歳未満の少年が利用する際に保護者(父親・母親どちらかに限る。以下同じ)の同伴を義務づけています。
しかし、教育関係者からは「深夜時間帯だけの入店禁止では不十分だ」「深夜時間帯以外でも保護者同伴でなければ入店禁止および不良行為少年として補導対象とすべきだ」という声も聞かれます。すでに新潟市教育委員会では市内すべての小・中学校共通の生徒指導申し合わせ事項によって、小・中学生が保護者の同伴なしでゲームセンター、カラオケボックス、ネットカフェ・漫画喫茶に立ち入ることを禁止し、県の条例で許される時間(ゲームセンターは午後6時まで、カラオケボックス、ネットカフェ・漫画喫茶は午後10時まで。)内であっても保護者の同伴がないだけで、補導の対象としています。新潟県では今年、NHKの大河ドラマ『天地人』の舞台となっており、さらに秋には『トキめき新潟国体』が開催されることもあり、市内のすべての児童・生徒が健全な状態で国体を迎えることができるよう、取り締まりを強化するものとみられます。今後、新潟市の条例で規制することも検討されており、実現すれば“保護者同伴を除いて終日入場禁止”は全国初、そして大阪府の“門限条例”を抜いて全国の都道府県・政令指定都市の中でもっとも厳しい法的規制となります。
また、沖縄県内でも一部のカラオケ店チェーンで、深夜時間帯以外でも保護者が同伴でなければ青少年が施設を利用することを禁止しているところがあります。施設を利用する前に受付でグループ全員の身分証の提示を求め、その結果1人でも利用制限に該当する少年(事業者によって18歳未満、中学生以下などと異なります。)がいれば、その少年全員について父親・母親いずれかの同伴が必要であり、応じなければ警察に通報し不良行為少年として補導するということになります。
カラオケボックスのような個室型店舗が非行の温床になるだけでなく、今年4月に文部科学省が全国の小学校6年生と中学校3年生を対象に行った全国学力調査の結果、子ども達の学力が低下し“児童・生徒の学力低下の温床”ともなっていることから、教育委員会やPTAなど学校関係者から、青少年(特に中学生以下)がこうした個室型店舗を利用することを法律や条例で制限強化すべきという声が寄せられてものと思います。
Q3「青少年が保護者の同伴なしで、また学生服等を着用してメダルゲームコーナーに立ち入ったことをもって警察の補導対象とすることができるよう、法令の改正が必要だと思いますか?」については、

青少年のみでメダルゲームで遊ぶことを法的に制限・禁止・補導対象とすべきという意見が大半を占めました。
3年前から、一部のゲームセンター事業者が、青少年(事業者によって中学生以下、16歳未満、18歳未満と年齢基準は異なります。)がメダルゲームで遊ぶ際に保護者同伴を義務づけたり、学生服等(学校の制服の他、学校指定体育着・ジャージ、部活動用のユニフォーム・練習着もこれに含まれます。以下同じ。)着用の中学生・高校生がメダルゲームで遊ぶことを禁止しています。
その理由は大きく2つあります。
1つは“施設運営の健全化”。“大人のアミューズメントスポット”として、20代、30代の若年客層に安心して楽しんでいただくのに中学生・高校生が営業施設内に立ち入るのはその妨げだとして事実上、中学生・高校生を閉め出すとしています。首都圏でチェーン展開している“ゲームシティ”や“ウェアハウス”がその一例です。
もう1つは“青少年の健全化”。ゲームセンターの中でもメダルゲームは、模擬カジノという位置づけになっており、青少年、特に小中学生だけでメダルゲームで遊ばせることは大人になってギャンブル依存症になるおそれがあり、フロアに落ちているメダルを拾って遊んだり、金銭恐喝事件を起こすおそれなど、青少年の健全育成に悪影響を及ぼすおそれがあるとして、警察やPTAなどの指導により、事業者が自主規制して青少年のみで、また学生服を着用してメダルゲームゾーンに立ち入ることを禁止しているのです。
現行法令上では、青少年が保護者の同伴なしで、また学生服等を着用してメダルコーナーに立ち入ったことをもって不良行為少年として警察に補導されることにはなりません。(ただ、ラウンドワン奈良店などのように、奈良県内の一部のゲームセンターでは、16歳未満の少年が保護者の同伴なしでメダルコーナーに立ち入った場合に、奈良県少年補導に関する条例の特例として、午後6時以前でも保護者の同伴がないだけで警察当局による補導取り締まりの対象となっています。)また、各都道府県の風営法施行条例で、現在のところ最も厳しい規制基準は岐阜県の“16歳未満・午後5時まで”で、“保護者同伴を除いて終日入場禁止”としている都道府県は1つもありません。
現在では青少年のメダルコーナーへの入場制限を撤廃した施設もありますが、事業者や地域(特に首都圏・近畿圏)によっては入場制限を維持しているところもあり、メダルゲームは射幸性の強いゲームである上、また本来ゲームセンターにあってはならないパチンコ遊技機やパチスロ遊技機が設置されているところも多く、アミューズメント業界や教育委員会、PTAなど青少年健全育成関連団体からも「青少年がメダルゲームで遊ぶことを法令で制限し、警察の補導対象にすべき。」という声も上がり、警察庁としても風営法の改正の必要性が出てきているように思えます。
Q4「出会い系カフェを風営法若しくは都道府県青少年健全育成条例で規制すべきかと思いますか?」については、

「風営法で全国一律に規制すべき」が6票と多く、早期に風営法で規制すべきという声がうかがえました。
出会い喫茶とは、男性と女性に会話の場を提供する会員制の喫茶店で、男性会員は店を介して、来店している女性会員にトークを申し込むと店がトークスペースを準備します。男性会員はそこで女性会員とトークを行い、女性会員の提示する外出条件と折り合えば、店から出て女性会員と一緒に遊ぶこともできます。費用の負担は男性会員のみで、女性会員の費用負担はほとんどありません。従業員の接待がないため風営法の規制対象にはなっていません。
しかし、昨年の10月、さいたま市で出会い喫茶が売春防止法違反の容疑で摘発され、児童買春の温床になる恐れが出てきました。
このため、京都府は昨年11月、青少年健全育成条例を改正し、18歳未満の少年が出会い喫茶を利用したり、学校や図書館などの周囲200メートルの区域内と、住居系の用途地域で営業したりすることを禁止しました。ついで12月1日には、神奈川県も同様の青少年健全育成条例の改正を行いました。このほか、北海道、愛知県、大阪府などでも、18歳未満の少年が出会い喫茶を利用することを禁止するため、青少年健全育成条例の改正を検討しています。
出会い喫茶は青少年(特に女子)にとって児童買春の温床になる恐れがあり、青少年(特に女子)が性犯罪に巻き込まれるのを防ぐためにも、出会い喫茶を風営法で全国一律の規制対象にすべきという声が多くなっています。
以上、アンケートの結果をお伝えしましたが、これをもとに日を改めて、次期風営法改正を展望したいと思います。
そこで、このブログに付属している掲示板“STATION-K’s BBS AMUSEMENT”の“風営法改正を考える”のスレッドで、次期風営法改正について、みなさんのご意見を募集します。昨年秋の個室ビデオ店放火事件や、売春防止法による出会い喫茶摘発事件を機に、そろそろ改正する必要が出てきた風営法、あなたでしたらどう改正したいと思いますか?みなさんのご意見をお書き込みください。
掲示板はこちら。
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