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2008.04.27

ゲーセンのメダル貸出機にもICカードによる年齢識別は必要か?

私の職場の近くにも、タバコの自動販売機が備えられています。そのタバコの自動販売機に、こんなステッカーが貼られています。
「未成年者の喫煙防止のため、7月1日から成人識別カード“タスポ”がなければ、自動販売機でタバコは買えません。」
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成人識別システムを備えたタバコ自動販売機
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このカード読み取り部分に、“タスポ”をかざさなければ、タバコを買うことはできない。
(写真は筆者撮影)

未成年者の喫煙防止のために、沖縄県内でも成人識別機能をそなえたタバコの自動販売機が設置されています。すでに一昨年から設置され始め、稼働までは読み取り部分にシールが貼られています。
深夜外出・飲酒と並ぶ未成年者の不良行為、喫煙。その喫煙の温床といわれているのが、タバコ自動販売機です。タバコ自動販売機は、未成年者でも手軽にタバコを手に入れることができるため、喫煙の温床といわれてきました。そこで、日本たばこ産業などたばこメーカーで組織する日本たばこ協会などで、未成年者の喫煙防止のため、タバコ自動販売機に成人識別システムを導入する取り組みがなされています。
すでに、業界団体の自主規制で、たばこ自動販売機の稼働時間を、午前5時~午後11時までとしていますが、さらに未成年者がたばこ自動販売機でたばこを買うことを防ぐために、非接触型ICカードによる成人識別機能が備えられることになりました。
今年1月の時点で全国にたばこの自動販売機は約52万台。そのすべてに、成人識別機能が備えられます。すなわち、“タスポ”を持っていないと、自動販売機でタバコを買うことができなくなります。
すでに3月1日から、鹿児島県と宮崎県でこの“タスポ”のシステムが稼動しました。
日本たばこ協会が4月13日現在でまとめた集計によりますと、タスポ申込者は217万674人で、国内の喫煙人口2,600万人に対する普及率は8%、3月に先行導入した宮崎県(利用申込者70,098人)と鹿児島県(利用申込者96,815人)でも普及率は27~30%にとどまっているということです。日本たばこ協会では「個人情報を登録する必要があり、手続きの煩わしさなどから普及が進まないのでは。」と見ています。
“タスポ”の導入で、タバコ自動販売機からの購入は減り、逆にスーパーやコンビニエンスストアなどの店頭での対面販売が増えているとのことです。
今後、5月1日からは北海道・東北・中国・四国・九州地方(沖縄県は7月1日から)で、6月1日からは甲信越・東海・北陸・関西地方で、そして7月1日からは関東地方と沖縄県で、“タスポ”のシステムが稼動することになっています。
さて、前置きが長くなりましたが、このたばこ自動販売機における成人識別システム、青少年の利用を制限する産業にも応用できると思います。酒類の自動販売機やパチンコ店の入店ゲートなどにも応用ができそうだと考えています。その中でも応用できそうなものとして、私はゲームセンターの遊技メダル貸出機を考えました。
そこでこのブログでは、「ゲームセンターの遊技メダル貸出機にも、非接触型ICカードによる年齢識別機能は必要か?」というアンケートを行いました。その結果です。
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回答にあたっては「カードをもてるのは毎年4月1日の時点で15歳以上の者とし、中学生以下の児童生徒にはカードを発行できない。」「風営法や事業者が定めるハウスルールなどに違反した場合、出入り禁止にしたうえでカードを没収し、以後一定期間カードを再発行することができなくなる。」などの前提条件を設定しましたが、「早急に導入すべき(青少年がメダルゲームで遊ぶのを防ぐため)」が7票、「導入すべきだが時期尚早(法律でも禁止されていないのに)」が3票と、10票すべてが年齢識別機能を必要だと回答しており、「不必要(身分証の確認で十分)」という回答は1票もありませんでした。青少年がメダルゲームで遊ぶのを防ぐためにも速やかに導入すべきだが、準備などに時間がかかり、まだ業界の自主規制程度にとどまっており、法制化までは導入すべきではない、というのが、皆様のご意見です。
この“タスポ”のシステム、どれだけの準備期間がかかったと思いますか?
7年かかりました。
まず、6年前の平成14年に千葉県の八日市場市で1年間にわたり実験が、次いで平成16年に鹿児島県の種子島での実験で、技術面・運用面での基礎的な知見の収集及び利用者の受容性が検証されました。こうした導入実験によって、全国展開に向けた仕様の策定が行われました。
未成年者の喫煙の温床といわれているたばこ自動販売機、全国に約52万台あるこのたばこ自動販売機のすべてに、成人識別のためのICカードの読み取り装置を備えなければなりません。自動販売機の買い換えや改造のために、莫大な費用がかかります。また、一度に全部の自動販売機に成人識別を備えるわけにもいきません。段階的に整備していくことになります。このようにして、システムの開発・構築や自動販売機の買い換えなどに、6年の準備期間がかかったことになります。52万台ものたばこ自動販売機に、成人識別機能をということですから、膨大な量になります。
これに対してゲームセンターのメダル貸出機はどうでしょうか?警察庁がまとめたところによりますと、昨年12月現在、風営法第2条第1項第8号の適用を受けるゲームセンター施設の数は全国に8,658ヶ所(ついに9,000ヶ所を割りました)。このうちメダルゲーム機が設置されているのは、約6,000ヶ所、すなわち、1ヶ所に2台としますと、全国の遊技メダル貸出機は12,000台ぐらいと推定されます。
たばこ自動販売機の約20分の1という数ですので、導入しようとすれば、早急にもできるのではと思います。
ただ、現在、アミューズメント業界では、ますます進化した家庭用ゲーム機の普及や、原油高の影響で自家用車でのショッピングセンターへの来店を控えるなど、集客力が低下したことから、採算の悪化した営業施設の整理を行っており、最大手のセガは昨年秋から不採算営業施設の閉鎖・売却をすすめており、今年3月までの半年間で約60店舗を整理し、来月にも、神奈川県厚木市、広島市、広島県福山市、山口県下関市の4カ所の営業施設を閉鎖すると発表しています。また、ナムコも、先日報じた沖縄県中頭郡読谷村のショッピングセンター内へ出店したものの、来年3月までの1年間で、50~60店舗ほどの閉鎖を計画しており、先月には岩手県盛岡市の“ナムコランド盛岡店”と、山形県山形市の“プレイシティキャロット山形店”を閉鎖、また、長野県内の一部店舗を売却しました。最近増えている『機動戦士ガンダム・戦場の絆』のような大型ゲーム機に対応できない理由で、小規模のゲームセンターが閉鎖や撤退を余儀なくされるケースもあります。
また、メダル貸出機に年齢識別機能を搭載するのにも費用がかかります。たばこ自動販売機の場合、年齢識別機能を搭載するのに1台あたり7~12万円かかります。しかし、全国に約52万台あるたばこ自動販売機の約4分の3に当たる39万台は、日本たばこ産業など日本たばこ協会加盟のたばこメーカー各社がたばこ販売店に貸与して設置しており、たばこメーカーが置き換えているのです。費用の多くは、平成18年7月のたばこ税増税の際の値上げで、値上げした分の一部でまかなわれ、その構築費用は約800億円、年間維持費用は約100億円といわれています。そしていざ導入されれば、たばこを買うためにICカードが必要であり、それを発行してもらうためには申し込みが必要になるため、自動販売機ではなく、スーパーやコンビなどの店頭で購入するケースが増えることになります。また、ICカードを借りた未成年者がたばこを購入するおそれもあります。
“年齢識別機能付メダル貸出機・メダルバンク”の場合も、運営はゲームセンター事業者などが共同出資する協同組合が行うものの、やはり機器への年齢識別装置の組み込みや、機器そのものの置き換えなどに、多額の費用がかかり、営業施設の整理・合理化に取り組んでいる事業者にとっては協同組合への拠出金の負担もかさむことも予想されます。そしていざ導入されれば、手軽にメダルゲームで遊べなくなることにもなりかねません。
このように、アミューズメント業界では、家庭用ゲーム機の普及や原油高など昨今の状況から、営業施設の整理・合理化が行われており、“年齢識別機能付メダル貸出機・メダルバンク”というのが実現するのはまだ先ではないかと思います。
私が中学生・高校生だった昭和55年前後、インベーダーゲームがブレイクして、私も良く遊びましたが、“ゲームセンターは非行の温床”として、学校が出入り禁止したこともありました。それから30年、いま、ゲームセンター、とりわけメダルゲームが再び“非行の温床”として青少年の入場を制限している状況があります。
2~3年前からアミューズメント業界では、“青少年の健全育成の観点から”、青少年のメダルゲームゾーンへの入場を制限してきました。そのセカンドステップとして、また、成人識別機能付たばこ自動販売機のまねごととして、“年齢識別機能付メダル貸出機・メダルバンク”というのを思いついてみた次第です。
そこで、このブログをご覧の皆様にアンケート。
今までは“@nifty投票”のシステムを利用したアンケートを行ってきましたが、今回初の試みとして、このブログのサイドバーにミニ掲示板を設置して、皆様からのご意見を伺うことにしました。
今回の企画は、この“年齢識別機能付メダル貸出機・メダルバンク”の先行導入地域(パイロットエリア)・事業者(パイロット事業者)を推薦していただくというものです。
推薦していただくのは次の通りです。
〔1〕パイロットエリア
教育委員会やPTAなど青少年健全育成関係機関の指導により、青少年(特に中学生以下)がゲームセンターやカラオケボックスなどの“遊べる施設”に出入りすることを厳しく制限している都道府県・政令指定都市(2ヶ所を設定予定)
・市単位は政令指定都市に限ります。
・北海道は道央・道北・道東・道南の4地区に分けます。
〔2〕パイロット事業者
教育委員会やPTAなどの指導もしくは営業政策等により、青少年(特に中学生以下)の入店を厳しく制限しているゲームセンター事業者(3事業者を予定)
・事業者単位とし、個別の店舗単位は認めません。
(ちなみに、これから本格的に導入される成人識別機能付たばこ自動販売機は、鹿児島県と宮崎県がパイロットエリアとして3月から導入されました。)
上記の推薦基準をもとに、パイロットエリア・パイロット事業者としてふさわしい地域・事業者をご推薦の上、下記の記入例に従って右サイドバー内のミニ掲示板にお書き込みください。
【記入例】
〔パイロットエリア〕
○新潟県
○新潟市
×新潟県上越市
〔パイロット事業者〕
○ナムコ(全国)
○ラウンドワン(全国)
○イミグランテ(神奈川県)
×ナムコランド那覇店(沖縄県)
×ラウンドワンスタジアム岡山妹尾店(岡山県)
併せて、推薦した理由もお書き添えください。
皆さんの声をもとに、パイロットエリア・パイロット事業者を決めたいと思いますので、よろしくお願いします。

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