もし、楽天とTBSが経営統合をするなら?
最近、ニュースをにぎわせているのが大手インターネット関連会社、楽天が東京の大手民放のTBSの株を大量取得した上で、楽天の三木谷浩史社長がTBSに対し共同持ち株会社を設立して経営統合しようと持ちかけているというのが話題になっています。
経営統合によって、ドラマなど優れた制作力を持つTBSのコンテンツのインターネット配信をはじめ、テレビ・ラジオ放送とインターネットの融合により、世界に通用するメディア企業を目指すのがねらいだといわれています。
では、もし楽天とTBSが経営統合すれば、どんな方式になると考えられますか?
上の図を見てください。
楽天は、平成9年に設立され、インターネット仮想商店街事業を主力事業に企業買収戦略を図り、証券(元DFJ証券)、クレジット(元国内信販)、ポータルサイト(インフォシーク)と企業買収を進めてきました。昨年はプロ野球“東北楽天イーグルス”を設立、今シーズンは最下位に終わりましたが、地域の球団として定着しつつあります。
一方、TBSは昭和26年12月25日にラジオ放送、昭和30年4月1日にテレビ放送を開始、今年はTBSテレビ開局50周年ということで、記念の特別企画が多数放送されています。平成12年4月に多チャンネル時代を控え、独立採算をとり、コスト削減を図るためにラジオ放送部門を切り離し、またテレビ制作部門も娯楽番組と社会情報番組、スポーツ番組の3分野ごとに分社化、平成15年10月にはテレビ制作部門3社を統合した上で編成・営業の現業部門を委託化し、本体は事実上、持ち株会社となっています。
楽天・TBS両方とも傘下にグループ会社を持つ企業グループとなっていることから、もし、楽天とTBSが経営統合することになれば、双方がすべての事業を切り離して持ち株会社になった上で、その持ち株会社同士が合併するような方式がとられると思います。
TBSは平成12年4月にラジオ放送部門を切り離し、平成15年10月には同時に切り離したテレビ制作部門3社を統合してTBSテレビとした上で編成・営業の現業部門を委託化し、本体にはテレビ放送免許や著作権管理部門・業務統括部門などが残っているだけで、TBSテレビは事実上、将来持ち株会社になるに際しての“事業承継準備会社”にすぎないといわれています。多チャンネル化をにらんで分社化戦略をとっているため、楽天との経営統合に際しては、本体に最後まで残っているテレビ放送事業部門を会社分割(分社型吸収分割・ただし総務省の承認が必要)によりTBSテレビに承継させた上で、TBSそのものを純粋持ち株会社とすることでしょう。
また、楽天もインターネット仮想商店街事業などすべての事業を2~3社ほどの子会社に分割(例えばインターネット仮想商店街事業を行う事業会社を仮に“楽天市場株式会社”とでもしておきます)、事業によってはすでに買収で得た既存のグループ会社に統合した上で、純粋持ち株会社となります。
そして、純粋持ち株会社となった両社が対等合併し、“楽天TBSホールディングス株式会社”(仮称)となります。
このようにして“楽天TBSグループ”は、インターネット仮想商店街やテレビ・ラジオ放送を中心に、衛星放送、ポータルサイト、証券、クレジット、プロ野球、コンテンツ制作などの事業会社を傘下におさめる巨大“総合ITコングリマット企業グループ”として誕生することになるでしょう。
ただ問題なのが“プロ野球”事業です。
楽天は“東北楽天ゴールデンイーグルス”、TBSは“横浜ベイスターズ”をもっています。仮に上記の方法で経営統合した場合、野球協約の「一つの企業グループが複数の球団の経営権を持つことはできない」というのに抵触します。したがって経営統合した場合、“東北楽天ゴールデンイーグルス”“横浜ベイスターズ”どちらかの株を手放さなければなりません。
こうした中で、大手ブロードバンド通信事業会社、USENが横浜ベイスターズの買収に乗り出したことが最近になって明らかになりました。
このUSEN、つい最近までは“大阪有線放送社”とという名前で有線による音楽放送を主力としていましたが今年3月、USENという名の“ブロードバンド通信事業会社”にその姿を変えてしまいました。そして楽天同様、USENも買収戦略で巨大企業グループになりつつあります。
USENの宇野康秀社長は「プロ野球は(動画配信事業の)視聴者獲得に有力なコンテンツ。放映の自由度を高めるために横浜ベイスターズと資本関係や経営に近い環境を構築できればいいと一方的に思っている。」と語り、横浜球団への資本参加を前向きに検討していました。しかし、横浜球団のオーナーでTBSの若林貴世志副社長は売却の可能性を否定した上で、「ソフトとしての野球に興味をお持ちなんだなと素直に受け取った」と語りました。
楽天によるTBS株の大量取得で始まった楽天とTBSの経営統合問題、今後、プロ野球再編にも発展しそうな感じで、今後の成り行きが注目されます。
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Tracked on 2005.10.22 at 12:00 AM
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若き野心等の
行方目守り居て
色見えぬ聲を
おほひ呼ばふ常
明日ぞ群れる何
定め打ち消せど
わかきやしんらのゆくへまもりゐていろみえぬこゑを
おほひよはふつねあすそむれるなにさためうちけせと
後出しじやんけん得意の三木谷氏がTBSへ経営統合を迫る傍らにて今年前半にフジテレビを脅かして世上を賑はした堀江氏がTBSへ加勢を買つて出るなど、経済界の動きはドラマとしてはなかなかに面白けれど、果たして彼らそれで以て究極の所何がしたいかといふ見取り図が見えて来ぬは遺憾。
九月二十日 2005/10/22... [Read More]
Tracked on 2005.10.22 at 08:57 PM
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要するに敵対的買収のイメージを少しでも消したかっただけの会見に見えた。...... [Read More]
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